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ワクチンと病気について

ワクチン情報

五種混合(DPT-IPV-Hib)ワクチン

  • 2024-04-20
  • 定期接種
  • 不活化ワクチン
  • 小児
  • 渡航者

五種混合(DPT-IPV-Hib)ワクチンについて

商品名:ゴービック®、クイントバック®

2024年4月より、五種混合(DPT-IPV-Hib)ワクチンが定期接種として使用可能になりました。
予防できる病気ジフテリア百日咳破傷風ポリオヒブ(Hib:インフルエンザb型)感染症
ワクチンの種類不活化ワクチン
定期/任意定期接種(生後2か月-90か月)
接種回数4回
接種量0.5ml
接種間隔①②③の間は20日以上(20-56日)、③④の間は6か月以上(12-18か月)あける
費用定期接種:無料

任意接種:施設により異なる

ワクチンの効果

 ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ、ヒブ感染症の発症を予防するのが主な効果です。追加接種まで全て接種すれば、いずれの種類のワクチンを用いても抗体獲得率(免疫を持つことに成功する確率)は100%とされています。
 ジフテリア、百日咳、破傷風については最後に接種してから10年程度で効果は減弱するので、免疫効果を維持する場合は追加接種(DPTワクチン、DTワクチン、破傷風トキソイドなど)が望ましいです。
 ポリオに関する免疫効果は、不活化ポリオワクチンのみの場合(DPT-IPVワクチン)は、数年で落ちる可能性があるため、海外では4歳以上でのブースター接種が推奨されています1)。日本でも、就学前(4-6歳)の不活化ポリオ(単独)ワクチンの追加接種が現在厚生労働省で検討されています2)3)
 ヒブワクチンの効果についてはこちらをご参照ください。

どんな人にお勧め?

定期接種として全員に接種をお勧めします。

接種スケジュール作成のポイント

 五種混合(DPT-IPV-Hib)ワクチンとDTワクチンと併せて全5回の定期接種を受け切ることが最も重要です。第1期初回の3回を基礎免疫と呼びます。基礎免疫があれば、4回目に相当する追加接種は1回だけで身体が免疫の記憶を取り戻して抗体を作ることが可能です。しかし第1期初回の3回接種が終わっていなければ、基礎免疫を得るために3回の接種を全て済ませてから追加接種を受ける必要があります。さらに第2期に相当するのDTワクチンの接種を済ませることで、ジフテリアと破傷風に対してさらに10年ほど予防効果が持続します。
 なお、ヒブワクチンの第1期初回接種については、開始時の月齢によって接種回数を減じることとされていますが、五種混合ワクチンを使用する場合には接種回数を減じる取り扱いは不要です3)4)

ワクチンの互換性

 五種混合(DPT-IPV-Hib)ワクチンの接種スケジュールは四種混合(DPT-IPV)ワクチンと同様ですが、第1期初回接種においては、原則としていずれか同一種類のワクチンで必要回数を接種することとされています。ただし、やむを得ない事情がある場合には、四種混合(DPT-IPV)ワクチンで開始した場合でも、五種混合(DPT-IPV-Hib)ワクチンに変更することが可能です4)

ワクチンの副反応

ワクチン接種による一般的な副反応以外に、五種混合(DPT-IPV-Hib)ワクチンに特異的な副反応報告はありません。

ワクチンの禁忌

ワクチンによる強いアレルギー症状(アナフィラキシーなど)を起こしたことがある場合以外に禁忌はありません。

参考文献・サイト

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