イメージ

ワクチンと病気について

ワクチン情報

水ぼうそう(水痘)ワクチン

  • 2023-05-07
  • 定期接種
  • 生ワクチン
  • 小児
  • 妊婦・妊娠可能な女性
  • 渡航者
  • 医療従事者
  • 無脾・脾摘
  • 腎不全・透析
  • 糖尿病
  • MSM

水痘ワクチンについて  

商品名: 乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」
予防できる病気水ぼうそう(水痘)帯状疱疹
ワクチンの種類生ワクチン
定期/任意定期接種(1-3歳未満)
任意接種(1歳以上の上記以外の年齢)
接種回数2回
接種量1回 0.5ml
接種間隔1歳早期に1回目の接種、1回目の接種後3か月以上あけて2回目の接種 (13歳以上は4週間以上あけて2回目の接種)
費用定期接種のため無料
任意接種:1回約4000-6000円(施設により異なる)

ワクチンの効果

 1回接種で水ぼうそう(水痘)にかかるのを80-85%減らすことができ、重症化をほぼ100%防ぐことができるとされています1)。1回の接種では重症化は防げますが、水痘にかかった場合に水痘の集団発生の原因となります。2回接種を行うことで一人一人の予防効果を高めるだけでなく、長期間の集団での流行を予防することができ、免疫不全の人や妊婦など水痘ワクチンを打てない人を守ることにもつながります。
 過去に水痘や帯状疱疹(たいじょうほうしん)などにかかったことがある人は病気が治ってもウィルスが潜伏しており、成人や高齢者になって免疫が低下した時に帯状疱疹を発症する危険性があります。50歳以上に対する帯状疱疹予防として、過去に水痘にかかったことがある人、帯状疱疹にかかったことがある人に水痘ワクチンを接種すると抗体が増えることが分かってきました。帯状疱疹後神経痛は重症な帯状疱疹になった後に神経の痛みが残る後遺症で、なかなか治りにくいことが知られています。50歳以上で、水痘ワクチンを接種することで帯状疱疹後神経痛の予防として期待されます。
 
 日本では2014年に小児水痘ワクチンが定期接種化されてから、水ぼうそうになる子どもたちが激減しました。5歳未満の報告数が顕著に減少し、水ぼうそうになる子どもたちのうち5歳未満の割合は2000年〜2011年が77%だったことに比較し、2020年は34%に減少しました。一方で5-9歳が半数を占めるようになってきました2)

どんな人にお勧め?

 水ぼうそう(水痘)にかかったことがない生後12か月以上の子どもは、水痘ワクチンの2回接種をお勧めします。

 13歳以上の健康な人で、水痘の免疫がない場合は、28日以上の間隔をあけて水痘ワクチンの2回の接種をお勧めします。

 50歳以上に対する帯状疱疹予防として、過去に水痘にかかったことがある人、帯状疱疹にかかったことがある人に1回の接種をお勧めします。

 曝露後接種が有効で、水痘と診断された人と接触後にワクチンを1回接種すると、72時間以内で発症阻止率は90%。家族内伝染率は90%以上と高く、重症化も高率のため、家族が発症した場合に、水痘に罹ったことがなくワクチンも打ったことがない家族には速やかなワクチン接種をお勧めします3)

接種スケジュール作成のポイント 

1回目の接種は生後12-15か月の間に接種します。2回目の接種は1回目の接種から3か月以上あけて接種を行います。
日本では4歳以下で水痘にかかることが多いため、2歳までに2回目の接種を行うことが望ましいです。

ワクチンの副反応

ワクチン接種による一般的な副反応以外に、水痘ワクチンに特異的な副反応としては接種後1-3週間後に発熱や、3-5%に全身性の水痘様発疹がみられることがあります3)。

ワクチンの禁忌

・水痘ワクチンによる強いアレルギー症状(アナフィラキシーなど)を起こしたことがある人
・妊娠していることが明らかな人
・明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する者、および免疫力抑制をきたす治療を受けている人
 なお、ワクチン接種後2か月間は妊娠を避けてください。

水痘については、こちらを参照
帯状疱疹については、こちらを参照
帯状疱疹ワクチンについては、こちらを参照

参考文献・サイト

タイトルとURLをコピーする

この記事をシェアする

  • x
  • facebook