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コレラについて

  • 2023-05-22

コレラとは

コレラ菌はビブリオという種類の細菌で、コレラはコレラ菌による腸管感染症です。国内にコレラ菌はおらず、専ら海外での発症もしくはもちこみ輸入例となります。ただし、輸入魚介類からの感染事例は報告があります。

感染経路経口感染(汚染された飲食物からが最も多い)
潜伏期典型的には1,2日
周囲に感染させうる期間下痢が治まるまで。
感染力(R0)※1地域や流行によってまちまち。
学校保健安全法第三種感染症(出席停止期間の基準:病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで。通常は下痢が止まるまで。)
感染症法第3類感染症(全数報告:直ちに届出が必要)
※1 R0:基本再生産数:集団にいる全ての人間が感染症に罹る可能性をもった(感受性を有した)状態で、一人の感染者が何人に感染させうるか、感染力の強さを表します。つまり、数が多い方が感染力が強いということになります。

主な症状は

米の研ぎ汁様と言われる水っぽい大量の下痢が特徴で、脱水と電解質異常のために体重減少や血圧低下、意識障害、けいれんなどが重症例では起きます。治療しない場合の死亡率は60%程度ですが、適切に治療すれば1%未満です。

診断方法は

便培養で診断しますが、特殊培地が必要なのでコレラを臨床的に疑う必要があります。疑わなければ見逃される可能性もあります。

治療法は

輸液と電解質投与による脱水と電解質異常の補正です。抗生物質(抗菌薬)も使いますが、こちらは補完的な目的でしかありません。

予防法は

飲食物の衛生に気をつけて、流行国では加熱したものだけを摂取するのが大事です。とはいえ、たとえコレラ菌が存在する国であっても現地で旅行者がコレラにかかる可能性は非常に低いです。そのため、一定の効果があるコレラ・ワクチンも、一般の旅行者には必要ないと考えられています。

コレラワクチンについてはこちらを参照。

参考サイト

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