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破傷風について

  • 2023-05-07
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破傷風とは

 傷口に入り込んだ破傷風菌が毒素を放出することで、特有の症状が出る病気です。一旦発症すると死亡率は30%と高く1)、非常に危険です。破傷風菌は土壌中に広く分布し、小さな傷口からも感染しうるため、ワクチン接種以外の方法で完全に予防することは難しい感染症です。
 最近の年間発症数は120名程度です1)。予防接種の普及により、ケガをしやすい子どもの発症は稀になりましたが、予防接種の効果が10年程度で減弱することもあり、予防接種を受けていないか、効果が減弱したと考えられる中高年以上の発症が主です。

感染経路創部感染(傷口から菌が入って感染を起こす)
潜伏期10日前後(より長期のこともある)
周囲に感染させうる期間人から人へすることはありません
感染症法5類感染症(全数報告:7日以内に届出が必要)

主な症状は

 口を開けにくい、首筋が張る、といった症状で始まり、次第に顔の筋肉が引きつって痙笑(けいしょう:ひきつり笑い)と呼ばれる特徴的な表情が現れます。この後、頸部から背中にかけての筋肉がひきつり後弓反張(こうきゅうはんちょう)と呼ばれる全身性の筋強直が起こり、窒息によって死亡する危険も高くなります。筋肉のけいれんが十分に戻るまでは数週間かかるため、長期の入院が必要です。

診断方法は

 破傷風菌や毒素を直接確認することは様々な理由から技術的に難しいため、多くの場合は予防接種記録や臨床症状から判断することになります。また、破傷風菌が入り込む傷口は、目に見えないほど小さいこともあるため、目に見える傷がなくても破傷風の可能性は残ります。

治療法は

 菌と毒素に対する治療として、感染部位の洗浄などによる菌と毒素の除去、抗菌薬投与、破傷風抗体つまり免疫グロブリン製剤の投与などを行いながら、同時に筋肉の痙攣(きんけいれん)に対する治療として抗けいれん薬の投与、人工呼吸器を含めた集中治療管理などを実施します。

予防法は

 屋外で皮膚の傷を完全に防ぐことは難しいため、どうしても予防接種が必要になります。年代によって接種回数が異なるため、詳細は下記のワクチンについてご参照ください。

参考サイト

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