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ワクチンと病気について

病気(VPD)について

ヒブ(Hib)感染症について

  • 2023-10-29
  • 定期接種
  • 任意接種
  • 不活化ワクチン
  • 小児
  • 無脾・脾摘
  • 腎不全・透析
  • 糖尿病

ヒブ感染症とは

 ヒブ(インフルエンザ菌b型)はくしゃみや咳などで感染しますが、ほとんどは無症状で鼻の粘膜に菌を保有(保菌)します。しかし、とくに1才未満ではヒブが感染して命に関わるような敗血症(はいけっしょう)や髄膜炎(ずいまくえん)、急性喉頭蓋炎(きゅうせいこうとうがいえん)など重症な感染症(侵襲性感染症)を起こす場合もあります。
 ヒブワクチンが導入される前は、日本の小児の細菌性髄膜炎の12-20%がヒブによるものでした。ヒブによる髄膜炎の致命率は先進国であっても3%であり、重症な後遺症が残ることが多いです1)
 また、最近では抗菌薬に対する耐性菌が増えており、治療が難しくなっているためヒブワクチンによる予防が重要です。

感染経路飛沫感染・接触感染
潜伏期不明(とくに乳幼児の上気道に常在)
周囲に感染させうる期間不明
感染症法5類感染症(全数報告、7日以内に届出が必要):侵襲性インフルエンザ菌感染症

主な症状は

 ヒブは呼吸器(のどや鼻)から入って肺炎、敗血症、髄膜炎、喉頭蓋炎、中耳炎などを起こします。新生児の敗血症や乳幼児の髄膜炎は診断が難しく、また髄膜炎の後遺症として発達や運動障害、難聴などになる場合があります。

診断方法は

 脳脊髄液、血液、中耳腔液、胸水等からインフルエンザ菌の分離・同定やPCR法により検出します。

治療法は

 髄膜炎には、抗菌薬(セフォタキシムまたはセフトリアキソン)を初期治療として投与します。2歳未満のヒブによる急性中耳炎や重症急性中耳炎には10日間の抗菌薬(アモキシシリン)の経口投与を行います。

予防法は

 ヒブワクチンで予防するのが最も重要です。
 
 ヒブワクチンについてはこちらを参照。

参考文献・サイト

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