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ワクチンと病気について

ワクチン情報

A型肝炎ワクチン

  • 2023-05-07
  • 任意接種
  • 不活化ワクチン
  • 渡航者
  • 無脾・脾摘
  • 腎不全・透析
  • 糖尿病

A型肝炎ワクチンについて 

商品名:国産ワクチン:エイムゲン®  
    輸入ワクチン:HAVRIX®、VAQTA®、AVAXIM®、EPAXAL®  
    輸入混合ワクチン:Twinrix®(A型肝炎/B型肝炎)、ViaTim®(A型肝炎/腸チフス)
予防できる病気A型肝炎
ワクチンの種類不活化ワクチン
定期/任意/輸入任意接種(国産ワクチン)・輸入ワクチン
接種回数国産ワクチン:3回
輸入ワクチン:2回
接種量国産ワクチン:0.5ml
輸入ワクチン:0.5-1.0ml
接種間隔国産ワクチン(エイムゲン®):
 初日、2-4週間後、24週間後
輸入ワクチン(HAVRIX®):
 初日、6-12か月後
費用※1回約1万円前後(施設により異なる)
※費用については国産ワクチンについての参考価格です。輸入ワクチンについては各医療機関へ問い合わせて下さい。

ワクチンの効果

国産ワクチン(エイムゲン®)は安全で効果が高いワクチンの1つです。3回の接種でほぼ100%の抗体獲得が期待できます。3回接種するとその後約5年は効果が持続しますが、その後抗体価がさがるため、感染リスクがある場合は 10-20年ごとの追加接種(1回)が推奨されます。
 輸入ワクチン(HAVRIX®)は1回の接種でほぼ100%の抗体獲得が 1年以上期待できますが、もう  1回追加接種をすることで、15−20年以上の抗体が維持されます。

どんな人にお勧め?

基礎疾患に慢性の肝障害がある人(B/C型肝炎・肝硬変など)や高齢者は重症化しやすいため、予防接種による予防が推奨されます。また高齢者も重症化しやすいことから対象となります。
 A型肝炎が流行している国3)へ旅行する際も、接種が強く推奨されます。A型肝炎は途上国を含め世界的に散発的に流行しており、ウイルスも環境中に長期滞在するからです。また(men who have sex with men)も、ときおりコミュニティで流行がみられるため予防が推奨されます。
 米国では小児の定期接種に含まれており、その他、上記患者さんにも積極的に接種され、実際にA型肝炎の報告数が激減しています。
 2013年3月から、エイムゲン®の添付文書改定によりそれまで 16歳以上のみの適応でしたが、小児(主に1歳以上)への接種も可能となりました。

接種スケジュール作成のポイント

国産ワクチンは2回接種後2週間程度で免疫がつくため、海外渡航の際は出発1−2か月前までに受診し、接種を開始するのが理想的です。海外渡航までに時間がない場合は、2週間あけて2回目の接種を行うことも可能です。
 輸入ワクチン(HAVRIX®)は1回の接種で免疫がつくため、出発2週間前に接種することで1年効果が持続します。初回接種から6か月以降に2回目を接種することで、約15年効果が持続します。
 なお、接種間隔があいてしまっても、最初からやり直す必要はなく、不足分の接種を行うことで免疫獲得が可能です。

ワクチンの副反応

ワクチン接種による一般的な副反応以外に、特別な副反応の報告はありません。

ワクチンの禁忌

A型ワクチンでアナフィラキシーを起こした人以外は、特に禁忌はありません。

その他

A型肝炎の輸入ワクチンには、HAVRIX®以外に、VAQTA® (MERCK社)、AVAXIM® (Sanofi pasteur社)、EPAXAL® (Crucell社)があります。また、腸チフスとの混合ワクチン (ViaTIM®)、B型肝炎との混合ワクチン (Twinrix®)などもあります。国産ワクチンと輸入ワクチンの互換性については議論がありますが、おそらく問題ないだろうと考えられています4)。ご希望の際は取り扱いのある医療機関にご問い合わせ下さい。

参考文献・サイト

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