イメージ

ワクチンと病気について

病気(VPD)について

ヒブ(Hib)感染症について

  • 2018.06.01

ヒブ感染症とは

 ヒブ(インフルエンザ菌b型)はくしゃみや咳などで感染しますが、ほとんどは無症状で鼻の粘膜に菌を保有(保菌)します。しかし、とくに1才未満ではヒブが感染して命に関わるような敗血症(はいけっしょう)や髄膜炎(ずいまくえん)、急性喉頭蓋炎(きゅうせいこうとうがいえん)など重症な感染症(侵襲性感染症)を起こす場合もあります。

 ヒブワクチンが導入される前は、日本の細菌性髄膜炎の約60%がヒブによるものでした。ヒブによる髄膜炎は生後2か月-5歳までの間に2,000人に1人が感染していたと推定されています¹。髄膜炎にかかった場合、5%は命に関わる関わる状態となり、また治っても25%には難聴やてんかん、運動発達障害など重症な後遺症が残ります¹。

 また、最近では抗菌薬に対する耐性菌が増えており、治療が難しくなっているためヒブワクチンによる予防が重要です。

感染経路

飛沫感染・接触感染

潜伏期

不明(とくに乳幼児の上気道に常在)

周囲に感染させうる期間

不明

感染症法

第5類感染症(全数報告、7日以内に届出が必要):侵襲性インフルエンザ菌感染症


主な症状は

 

 ヒブは呼吸器(のどや鼻)から入って肺炎、敗血症、髄膜炎、喉頭蓋炎、中耳炎などを起こします。新生児の敗血症や乳幼児の髄膜炎は診断が難しく、また髄膜炎の後遺症として発達や運動障害、難聴などになる場合があります。

 


診断方法は


 脳脊髄液、血液、中耳腔液、胸水等からインフルエンザ菌の分離・同定やPCR法により検出します。

 


治療法は


 髄膜炎には、抗菌薬(セフォタキシムまたはセフトリアキソン)を初期治療として投与します。2歳未満のヒブによる急性中耳炎や重症急性中耳炎には10日間の抗菌薬(アモキシシリン)の経口投与を行います。

 


予防法は


 ヒブワクチンで予防するのが最も重要です。



参考サイト


1)一般社団法人 日本ワクチン産業協会.  予防接種に関するQ&A集 2017.
  インフルエンザ菌b型(Hib)感染症
.


2)Hib感染症. 厚生労働省.


3)侵襲性インフルエンザ菌・肺炎球菌感染症 2014年8月現在 国立感染症研究所. 


4)最新感染症ガイド R-Book 米国小児科学会 2015 p564-567