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ワクチンと病気について

ワクチン情報

髄膜炎菌ワクチン

  • 2021.03.14
  • 任意接種
  • 不活化ワクチン
  • 渡航者
  • 医療従事者
  • 無脾・脾摘
  • 腎不全・透析
  • 糖尿病

髄膜炎菌ワクチンについて

商品名:国内承認済みワクチン:メナクトラ®、メンクアッドフィ®

    輸入:Menveo®、Bexsero®、Trumenba®

予防できる病気

髄膜炎菌(A/C/Y/W-135,B)感染症

ワクチンの種類

不活化ワクチン

<国内承認済みワクチン>

メナク®、メンクアッドフィ®

   効果:髄膜炎血清型A,C,Y及びW-135

<輸入ワクチン>

Bexsero®,Trumenba®(10-25歳が対象)

   効果:髄膜炎血清型B型

Menveo® (2歳以上が対象)

   効果:髄膜炎血清型A,C,Y及びW-135

定期/任意

任意接種(国産・輸入)

接種回数

メナクトラ®、メンクアッドフィ®、Menveo®:1回

Bexsero®:2回

Trumenba®:3回

接種量

0.5ml

接種間隔

Bexsero®: 1か月以上の間隔をあけて2回

Trumenba®:1-2ヶ月の間隔をあけて2回目、初回接種から6か月あけて3回目

費用

1回約19,000円-25,000円(施設により異なる)

※費用については国産ワクチンについての参考価格です。輸入ワクチンについては各医療機関へ問い合わせて下さい。


ワクチンの効果

 効果はおよそ80-95%です。接種から5年経つと効果は失われるため、5年ごとに接種が必要です。

 

どんな人にお勧め?

 ①髄膜炎流行地域へ渡航するひと

 ②学校の寮などで集団生活を送る者、送る予定のひと

 ③大勢の人の集まるところに行く予定のひと(ユースのキャンプ、コンサート、スポーツ観戦など)

 ④HIV、無脾症、補体機能不全などハイリスクな状態の患者さん

 

接種スケジュール作成のポイント
 
メナクトラは上記①〜③に該当する方について、2歳以上なら1回接種で4〜5年は免疫が保たれるとされますが、④の方は8週以上の間隔で2回接種が勧められています。①〜④いずれも、5年後にもリスク要因が続く場合は追加接種が必要です。原則として10歳未満の方にはメナクトラを接種しませんが、上記①〜④に該当する場合は医師にご相談ください。

  メンクアッドフィ®は、メナクトラ®の後継品と位置付けられています。メナクトラ®では有効成分が4μgだったものが10μgへと増量し、結合タンパクがジフテリアトキソイドから破傷風トキソイドへと変更され、高い予防効果が証明されています。また、メンクアッドフィ®は高齢者への接種データもあるため、幅広い年齢の方へ使いやすくなりました。

 

 

 

ワクチンの副反応

 ワクチン接種による一般的な副反応以外に、髄膜炎菌ワクチンに特異的な副反応報告はありません。

 

ワクチンの禁忌と注意点

 髄膜炎菌ワクチンまたはジフテリアトキソイド(メナクトラ®の場合)、破傷風トキソイド(メンクアッドフィ®の場合)による強いアレルギー症状(アナフィラキシーなど)を起こしたことがある場合。

 妊婦、授乳中の接種に関する有効性および安全性は確立されていません。有益性が上回る場合に接種します。

 ギラン・バレ症候群の既往がある人は結合型ワクチンは接種要注意者です。



参考サイト

1)日本渡航医学会 学会推奨国内トラベルクリニックリスト


2)世界保健機関(WHO).   髄膜炎菌サイト(英文)


3)米国疾病予防管理センター(CDC).  髄膜炎菌サイト(英文)