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ワクチンと病気について

ワクチン情報

麻しん風しん混合(MR)ワクチン

  • 2023-05-07
  • 定期接種
  • 生ワクチン
  • 小児
  • 成人
  • 妊婦・妊娠可能な女性
  • 渡航者
  • 医療従事者
  • 無脾・脾摘
  • 腎不全・透析
  • 糖尿病
  • MSM

麻しん風しん混合(MR)ワクチンについて

商品名:ミールビック®
    はしか風しん混合ワクチン「北里第一三共」
    乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン「タケダ」
ワクチンで予防できる病気麻しん風しん
ワクチンの種類生ワクチン
定期/任意定期接種
 1期:生後12か月-24か月
 2期:小学校就学前1年間(5歳-7歳未満) 
上記以外では任意接種
接種回数2回
接種量0.5ml
接種間隔任意接種の場合は4週間以上あけて2回接種
費用定期接種のため無料
任意接種:8000-10000円(施設により異なる)

ワクチンの効果

<麻しん>   
 麻しんは今でも国内発症がみられ、ワクチン未接種者や1回接種者を中心とした流行が発生しています。2006年より麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)が導入され、同年より2回接種が開始されました。また、2007年に10-20歳代を中心とする麻疹の全国流行を受けて、2008年に中学1年生(3期)、高校3年生(4期)に2回目の接種を行う措置が実施されました。
 麻しんワクチンは1回接種のみでは2-5%の割合で免疫が十分には得られない場合がありますが、2回接種をすると免疫獲得率は97-99%以上1)とされています。日本も2回接種にしたことで、麻しんの国内発症が減少し、2015年には世界保健機関(WHO)より国内麻しん排除状態と認定されるまでに至っています。しかし、麻しん・風しん2期(5-6歳)の接種率は目標の95%に達していないこともあり、国外からの輸入感染による集団発生は未だに認められています。そのため国民全員が2回の予防接種を行い、集団免疫を高めておくことが非常に重要です。
 また、麻しんの免疫が不十分な方でも、麻しん患者と接触後72時間以内にワクチンを接種することで麻しんの発症を防げる可能性があります1)(緊急接種)。

<風しん>
 風しんワクチン1回接種による免疫獲得率は95%、2回接種では約99%と考えられており、2回接種でより高い効果が得られます2)

どんな人にお勧め?

 麻しんまたは風しんにかかったことのない全ての年齢の方に2回の接種をお勧めします。過去に1回しか接種していない、または接種歴が不明の場合は、計2回となるよう不足分の接種を推奨します。
 風しんワクチンは妊娠可能年齢の女性はもちろんですが、妊婦に感染させる可能性のある男性も接種してください。
 これまでの予防接種事業の変遷の影響で、年齢によってワクチンの接種歴が大きく異なります。とくに30歳代後半から50歳代の男性は風疹に対する免疫が不足またはない場合が多く、抗体価の確認もしくはワクチン接種が勧められます。詳細は「ワクチンスケジュール4.年齢でみる不足している可能性があるワクチン」を参照してください。
 地域によっては妊娠可能年齢の女性とそのパートナーに対して抗体価測定やワクチン接種に対する助成がある場合もありますので、自治体のホームページなどをご確認ください。

接種スケジュール作成のポイント

 できるだけ早期のワクチン接種が望ましいため、1期については1歳になったらすぐに、2期についても対象年度の早期に接種することが重要です。
 妊娠中の感染を予防するためにもワクチン接種が推奨されますが、MRワクチンは生ワクチンのため妊娠中には接種ができません。ワクチン接種後2か月は避妊が必要になるため、計画的な接種が必要です。妊娠をいますぐ計画していない場合でも、妊娠可能年齢の女性にはあらゆる機会を利用し、接種を推奨しましょう。
 定期接種対象年齢以外の方で1回しか接種していない場合にも、任意接種で計2回の接種をお勧めします。

ワクチンの副反応

ワクチン接種による一般的な副反応以外に、MRワクチンに特異的な副反応報告はありません。

ワクチンの禁忌

・MRワクチンによる強いアレルギー症状(アナフィラキシーなど)を起こしたことがある人
・妊娠していることが明らかな人
・明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する人、および免疫力抑制をきたす治療を受けている人は禁忌です。
 なお、ワクチン接種後2か月間は妊娠を避けてください。
(ただし、接種2か月以内に妊娠が判明した場合でも、その胎児に健康問題が生じた報告はないため、堕胎する必要はありません。)

参考文献・サイト

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